こんにちは。自然とあなたのお仲人「山人クラブ」でハーバリストをしていますNamiです。
毎月 ハーブワークのイベントを行い、ハーブたちが持つフィトンチットやファイトケミカルスなどのパワーを広めてみなさんが元気になるお手伝いをしています。
なかでも、オススメなのがハーブボールワーク。これはもうハーブセラピーと言いたくなるくらい気持ちいいのです。
1.ハーブボールってなぁに?
ハーブボールは、ハーブを布に包んで蒸して身体に当てるタイの伝統療法です。「サムンプライ(タイ語でタイハーブの意味)」などとも呼ばれています。
ハーブボールは下腹部を温める効果がとても高く、現地のタイでは、妊婦ケアや産後ケアでも利用され、病院やクリニックで、タイマッサージと共にハーブボールの施術を受けることができます。
私がハーブボールに出会ったのは、ラオスのルアンパバンに旅行中、ラオ式マッサージ屋さんでのことです。ハーバルボールコンプレスという施術を受けたのです。
友だちは、無難に「ラオ式マッサージ」をお願いしたのに、ハーブに興味があった私だけ「ハーバルボールコンプレス」をお願いしました。
すると、私だけに「全部、脱ぐ!」とラオ語で言ってくるようです。私がちっとも理解しないので、お互いジェスチャーでの会話です。
nami「えぇ〜〜、本当に?」
下着だけになっても、「まだ脱げ」とのジェスチャーが・・・・。
nami「えぇぇぇ〜〜〜😫、本当に???」
半信半疑のまま、スッポンポンに・・・。せめてパンツだけはご勘弁!
もちろん、両サイドには、服のままの友だち・・・。
そして、始まるハーバルボールコンプレス!!
部屋中に、ハーブを炊いた香りがしてきます。ただのマッサージ組は羨ましそう!
nami「へへん、これは、私のための施術なのよ〜〜」
温かいハーブボールを足の先から身体の中心に向かって、丁寧に押し当ててハーブのエキスを経皮から注入してくれます。
足先から大腿、そしてお腹をゆっくり私の呼吸のリズムで温圧してもらいます。
すると、いつの間にか眠ってしまい・・・、終わると身体中がすっきりと爽快になっていたのを覚えています。
もともとハーブボールの起源はチベット王国です。僧侶の疲労回復や、傷ついた兵士の治療、内疾患の治療、産後の女性の筋肉痛の緩和を目的として利用されてきました。
その後チベット王国からインド、中国、タイへと三方に分かれていきました。
そして、それらのハーブ療法が伝承され現代に受け継がれているのです。
2.ハーブボールの使い方
ハーブボールとして使用される前は、お風呂やハーブテント(サウナ)などで使用していました。ハーブの成分を経皮吸収させたり、芳香浴で自律神経を整えたりと家庭の中に根付いている療法です。
特にタイの女性には女性特有の不調、更年期の不調が極めて少ないという傾向があるそうです。
ハーブボールは、ドライハーブのものとフレッシュハーブのものがあります。ドライの場合は、ボール全体を水で湿らせてから蒸し器で蒸すようにします。フレッシュの場合は、もともと水分を含んでいますので、さっと水をくぐらせる程度で良いようです。
約20分ほど蒸しあげたら、熱々のハーブボールをタオルで包んで熱さを調整します。
熱々の時は、素早く小刻みに押し当てるようにします。
事前に施術者が自分の腕などに当てて、熱さを確かめるのを忘れないようにしましょう。
ハーブボールが適温になってくると、包んでいたタオルを外し、ゆっくりと相手の呼吸に合わせて押し当てていきます。
セルフケアの時も、同じように丁寧に自分自身を施術していきます。
3.ハーブボールの主な中身と効能
ハーブボールはもともとインドのアーユルベーダやタイの伝統医療サムンプライサムンプライで使われていた道具なので、アジア由来のハーブが入っています。タイでハーブを学んだ際に、仕入れてきています。
タイのメジャーなハーブボールの中身は、
タイジンジャー、プライ
レモングラス、ショウノウ
アカシア・タマリンド・コブミカンの葉
などに塩を加えて完成させます。
それぞれのハーブに効能があります。
タイジンジャー、プライなどは、筋肉の炎症や打ち身などによる不具合に効きます。つまり身体に直接働きかけてくれます。
レモングラスやショウノウなどは、さわやかな香りから爽快感を感じさせ、食欲改善、喉のトラブルの緩和に効きます。気分をリフレッシュさせたり、リラックスさせたり、精神面にも働きかけてくれます。
アカシア・タマリンド・コブミカンの葉には、肌の汚れや余分な油を取る効果があります。こちらも身体を清潔にしてくれます。
そして、塩や米ぬかで、保温したり、皮膚への浸透を補助したり、防腐したりの役割を果たしています。
ハーブそれぞれが、パワーを持っていて、相乗効果でエネルギーアップしているのですね。
4.山人クラブのハーブボールワークとは
では、日本では、どんなハーブボールができるでしょうか。これが、私のハーブボールワークです。
地元に根付いたハーブの活用が、私たちの身体にも合っていると思います。そこで
タイジンジャー、プライ→→→生姜、ミョウガ、ウコン
レモングラス、ショウノウ→→→ヨモギ、ササの葉、楠の葉、ウドの葉
アカシア・タマリンド・コブミカンの葉→→→ユズ・山椒・ネムノキの葉
などに塩や米ぬかを加えて完成させます。全ては地産地消の考えで作っています。
それぞれのハーブが種類は違えど、同じような効能を持っているのです。それらをハーブボールにまとめて温圧して、体内に取り入れていくというものです。
ハーブボールを作る過程から行い、ハーブの命を感じ、自分のハーブボールに愛着が湧くようにします。
摘んで来たハーブたちをまずは、小さく刻みます。その後、擂粉木で潰す要領で押します。すると、そこらじゅう(室内ならお部屋中)がハーブの香りで満たされるのです。
チョキチョキ トゥクトゥク チョキチョキ トゥクトゥク
単純な手作業なので、女性たちでおしゃべりしながら、和気藹々とした時間が過ぎていきます。
東南アジアの山岳民族の村にホームステイすると、女性たちは昼間、集まってワイワイおしゃべりしながら、機織りしたり、刺繍をしたり、長時間 手仕事をしています。そんな光景は日本にもあったはずです。
私たちのご先祖様方もこうやって収穫した植物を加工していたのかもしれませんね。そんなDNAの記憶が蘇ってくるようです。
世界に一つのとっておきのハーブボールで自分を癒す、もしくは癒してもらう。そんな贅沢な時間はオススメです!