あなたと自然のお仲人「山人クラブ」のNamiです。
今回は、6月の新月ということで、トカラ列島に行ってきました。なぜ、6月の新月かというと、この時期の新月には、たくさんのトビウオたちが産卵のために港に入ってくるというミラクルが起こるのです。
例年、中之島にお邪魔していたのですが、お宿にお電話すると、6月いっぱいは工事関係者でどの宿も予約でいっぱいなんだとか。
釣り人も観光客も、みんなみんな中之島ファンの人々は、別の島に行くことに〜〜。
つまり、2番目に大きい島 諏訪之瀬島は大フィーバー〜〜〜。今回の旅は、諏訪之瀬島レポートです。
というわけで、トカラレポートスタート!!
(1)旅のスタートはお決まりの宴から

トカラ列島の旅は、鹿児島南埠頭から始まります。
そこで、「初めまして」の出逢いなのです。今回の旅のスタートは、天気予報通りの雨。傘をさして、大粒の雨に少々濡れながらの登場です。
フェリーは、夜23時に出航します。23時半には、食堂も閉店しますので、21時すぎには乗り込み、テーブルを囲んで、ワイワイとやります。自己紹介やら、旅の楽しみやらを語り合うのです。
それぞれにお気に入りのアルコールを持ち込んで
「カンパ〜〜〜イ!!」
鹿児島名物キビナゴのお刺身あり、我らが
博多明太子あり、地鶏、サラダ、ポテチな
んでもあれ!
食堂閉店後は、甲板のベンチで熱く語り合う私とはらえもん。雨が横降りになってきて、濡れそうになり中断。このディベートは次の旅に持ち越し〜〜!
1番目の島 口の島に着く頃には雨も上がり、空にはエンジェルラダーが出て来初めて〜〜!!なんだか、いい旅の兆しです。
(2)諏訪之瀬島の森探検

山人クラブの旅には、山歩きは欠かせない。しかし!今は梅雨シーズン。山の中腹まで雲が降りてきていたのです。宿の方の助言もあり、「山に行くのは難しいだろう・・・。」
地元の方のアドバイスは最優先です。
安全あっての大冒険ですから!
そこで、手前にある小山「ナベダオ」に目的地を変更して、森散策となりました。
ナベダオで有名なのは、山桜。
こんなに大きな山桜に出会ったのは、初めてです。

私たちは、導かれるように巨木に近づき、抱きしめた後、登ってしまうのです。
「ほら、ここに足を乗せてごらん」
と言うように、ちょうどいい場所に枝が伸びているのです。本当に不思議。たくさんの人や動物を乗せてきたことでしょう。

私たちは、巨木に抱かれて、まるで無邪気な子どもの頃に戻ったかのように遊んだのでした。
ナベダオの山桜の巨木は1本ではなくって、森に入れば、何本も出てきます。それぞれに個性豊かで面白い。
そして、ここは南国。九州で見るよりも、うんと巨大化する植物たちも目を楽しませてくれました。また、いたるところにダイミョウタケノコが生えてきており、BBQや味噌汁の具材にバッチリ!自分で収穫して、いただく醍醐味を味わえるのです。

森歩き大好きな私ですが、一つ苦手なものがあります。それは・・・「ヒル」。ジメジメした地面には、長さ3cmほどのヒルが頭を持ち上げ、動物たちの体温を求め
て、頭をユラユラさせています。鈍臭い私は、毎度、ヒルを足にくっつけて、ジカッと噛まれて気づくのです。

しかし!さらに、鈍感な旅友さんは、痛みにも気づかず、サンダルの中で、思う存分ヒルに血を吸われ、動けなくなったヒルはサンダルと足に挟まれて自滅するということに!気づいた時は、サンダルの中は血まみれだけど、痛みや気持ち悪さはないのだとか。最強だ〜〜!
また、酋長の場合も、ヒルはズボンの裾から入って行き、ベルト付近で止まり、同様に血を思いっきり吸って、ベルトと服に挟まれ自滅するという・・・。引っ付いてる時って、引っ張っても取れないくらいのすごい吸引力。それに気づかないなんて、幸せな人たちや〜〜〜〜。
(3)諏訪之瀬島の海探検
島旅の良さは、山あり、海ありってところ。トカラ旅 皆勤賞のはらえもんは、海に感動しまくりで、毎回、山には登らず、海に入りっぱなし。

今回は、初体験のメンバーさんの分までモリを準備して、講習会まで開いてくれるという向上心!この旅のディナーはBBQ(バーベキュー)なので、食料は自力ゲットできるのか〜〜〜!?
シュノーケル初体験のメンバーは、マスクにシュノーケル、フィン、そしてモリというまるで原始時代の出で立ちに興奮隠し切れません!!ワクワク最高潮!
そして、なんと、2匹の魚ゲットして帰ってきました。
さらに、大きなシャコ貝までゲット〜〜!

ニヤケ顔が止まらない男性陣。早速、薪を集めてきて、焚き火の準備開始。
魚を捌くのも初めての若者たちは、初挑戦。ウロコが風呂上がりの顔や髪に飛び散りながらも奮闘しておりました。
(4)諏訪之瀬島の豪華ディナー
今回の旅は、自炊ということで、荷物も多くなったのですが、好きなものを好きなだけ食べられる幸せ。島に到着してすぐに、腹ごしらえ。オープンサンドを作って、淹れたてコーヒーと共に朝ごはん。

そして、自分たちで収穫してきたものを食べる幸せも味わうことができました。また、宿にも、地元のお魚をお願いしておいたので、トビウオやツタノハ貝なども食べることができて豪華ディナーとなりました。
モリで突いた魚を食すには、まず、火起こし。もちろんライターからの火ですが、点いた火を薪につなげるのが難しくって、汗をかきながら仰ぐ。その横で、ゲットしてきたお魚を、これまた手作りの竹串に突き刺す。突き刺した魚を今度は地面に刺して、遠火でじっくりと焼く。こんがりいい感じに焼けてきた。

みんなで2匹のお魚は、仲良く山分けして、その一口を噛みしめました。
「うん!美味い!」

今回お世話になったのは「すわのせゲストハウス」さん。
宿主の矢澤さんが、島情報を色々くださる親切な方。
島でのアクティビティでは本当にお世話になりました。
そこで、BBQにもお誘いして、一緒に語り合うことに〜。
すると、矢澤さんが持ってきてくださったのは、な・なんと「夜光貝とコショウダイのお刺身」
「夜光貝」という高級食材は、市場にはなかなか出回らないほど。程よい弾力と甘み、あの白い味を忘れられません。

翌朝は、お魚のアラを使って、酋長が潮汁(うしおじる)を作ってくれました。うん、魚のお出汁がよく出ていて、なんて上品なお味でしょう❤︎
(5)諏訪之瀬島 トビウオとの闘い
いよいよ、決戦の時がきました。
今宵は、6月の新月。夜9時を過ぎたあたりから、港に人が集まる集まる〜〜。
大きなたぼ網を持って、強力な水中ライトも準備して、でっかいクーラーボックス持ったら準備完了!
「お〜〜〜やってる、やってる!」
すると、先に来ていた別の民宿もおばちゃんが
「そこ〜〜〜(怒)!電気消してって!!電気消してって!!」
言われるままに、消す私たち。大漁ウハウハなおばちゃんたち一行。
おばちゃんたちが帰った後に、やっと電気をつけたものの、すでにトビウオたちは、去っていった後・・・・。
私たちは、大漁をしている人々、トビウオたちのビチビチ感だけを見て、終わってしまったのであ〜〜る。
間近で体感できたから、まっいっか・・・ということで。
(6)旅のエピローグ
今回の旅のテーマは「生まれ直し」。新月の生まれ直し。
働き始めて5、6年たったころ、自分の役割とか仕事の意味を考える時期がありました。
ちょうどそんな時期の旅人もいました。
私は社会に出て20年。自分のやりたいこと、生き方、夢とか考える時期でした。
いつも自然の中にいるときが、人生の振り返りタイム。
今回は、港のそばにある乙姫の洞窟にて、遠くを見つめながら思いにふけりました。洞窟の中から見える外の世界は、どんな天気のときだって、キラキラに輝いています。
波の音、鳥のさえずり、時折そよいでくる島風、島ハーブの香りに包まれる。一つ一つが敏感に感じ取れる。
感覚に素直になれたとき、本当の自分がわかるのです。
次回は、諏訪之瀬島の旧火山の悠久な時の場にて振り返りたいな〜って思っています。
最近のコメント