GWの久住山

今年のGWはコロナ感染症予防のため三密を避けての活動となってしまった。
そこで、私たちなりに考えたプランは、知り合いのところの誰もいない山小屋にてキャンプをし、そこからくじゅう連山の中でも最も上りのきついコースで久住山を登ることにした。

そうすることで人との関わりを極力避けて大自然を満喫できるコースとなった。

ティピーでのキャンプ

知り合いの山小屋は、くじゅうの山地を購入しそこに自分の手で小屋をいくつも建てていき一つの小さなコミュニティができている。

今回はそちらにお邪魔させていただいた。しばらく行かないうちに、広場の真ん中にティピーが建っていた。ティピーとはどんな住居かご存知でしょうか。

ティピー

ティピーとはネイティブアメリカンである少数民族が使う伝統的な移動式住居である。キャンパス地に木の骨組みで、確かに分解すると小さくなってしまう優れものだ。

その少数民族へのクラウドファンディングにもなる仕組みで、山小屋オーナーはこちらのティピーを購入してここに建てたそうである。

焚き火

ティピーの良さは、テント内で焚き火ができることである。円錐状の形のテントで先端は開いているので、そこから煙が抜け出る仕組みである。
5月に入ったとはいえ、まだまだ寒かったので焚き火の優しい温かさは最高のおもてなしであった。焚き火でお料理をして、晩御飯を食べながら、山のこと、森のこと、冒険のこと、暮らし方のことなどいつまでも話は続き、夜は更けていった。

くじゅう連山登山

今回はくじゅう連山の中でも、久住山1787mを登ることにした。いつもの長者原ビジターセンターから登れば、人が多いことを予想して、赤川温泉登山コースを選ぶ。

そのコースは平坦が極端に少ない、ずっと上りっぱなしのワイルドコース。体力に自信のある方や定番コース以外に興味を持った方がくるレアコースである。予想通りの人の少なさである。

上りが延々と続くコース

体が大きく体力・持久力はあるが遅いなみどんは、道を知っているので、仲間に先に歩いてもらったので、もうその登山はソロ登山となっていた。一人でヒーヒーフーフー言いながら、一歩一歩足を進めた。大雨前は大岩の鎖場などもあったが、そこは崩落のため封鎖されており、代わりに木製の階段が整備されていた。よって、どこまでもどこまでも続く上り階段を歩くこととなった。

長い長い上り階段を終えると出てくるのは、岩場のワイルドコース。

岩場の場合は、一歩一歩の幅が大きいので足のだるさが半端ない。空が近づいてきて、いよいよ頂上だ!と思って登りあがると、その先に頂上があったりと、私にとっては最高のトレーニングコースとなったのだった。

5月の霧氷

今回は5月だというのに珍しく、下から山頂を見ると、白くなっており、雪か霧氷が付いている状態なのが、わかっていた。
山頂が近づく、岩場になると、ツララが出てきた。

5月のツララ

そして、始まる霧氷のついた木々たちのお出迎え。白く美しい世界がこの時期に観れたことは奇跡だと思う。風が強く、帽子も飛ばされそうになりながら、山頂を目指した。

霧氷とTommy

山頂に着くと、さらに風が吹きさらし、どこからも”さむーーーい”という声を聴きながら、記念撮影をして下山となった。

寒すぎて、手がかじかみ、ランチタイムどころではなかったのだ。

下山は長者原を目指す

「行きと帰りのコースは違う方が楽しいだろう」「あの急な岩場や階段で下山するのは少し危険かも」というガイド”Tommy”の計らいで、車はTommyに回してもらうことにして、私たちは長者原を目指すことになった。

長者原コースは、くじゅう銀座と呼ばれるほど、必ず人が歩いているのでわかりやすい。

それでも、山頂から雪が降り始め、長者原に着く頃には、雪が雨に変わっていった。ビジターセンターに着くと、暖房が入っており、フワ〜ッと身体が緩むのを感じる。

あんなに寒かったのに、やっぱりご褒美のミルクソフトクリームを食べてしまった。

ミルクソフトを舐めながら、今日の山歩きを振り返る。この時間が気持ちいい。

久住山で見れた花々

コバノミツバツツジ

今年は花が早いようでいろんな植物は2週間早い気がします。毎年ゴールデンウィークに見られていたコバノミツバツツジもほぼ終わりがけで、のんびり咲く個体だけがこのように残っていました。
それでもピンクの花々に出会えると嬉しくなるものです。

イワカガミ

岩場の近くに生え、葉の表面が鏡のようにツヤツヤしていることから”イワカガミ”と言われる高山植物です。今がちょうど花期なので、咲いています。

シャクナゲ

シャクナゲも庭木としてもありますが、やはり自生したシャクナゲを見るとダイナミックさにワクワクします。ピンク色なのですが、濃いのやうすい色など色の違いも楽しめますよ。

クサボケ

クサボケの花の赤が緑の木々の中にパッと映えています。ボケは葉っぱの前に花だけを咲かせるので、花がよく見える植物です。花言葉は”平凡””一目惚れ””早熟”。
秋になると小さなリンゴのような実をつけます。味はとても酸っぱくて食べにくかったような・・・。食用にするには青い実を塩漬けにしたり、黄色くなった果実を砂糖漬けにしたりします。歯ざわりもよく美味しくなります。長い期間、楽しめる花ですね。

ミヤマキリシマ

最後を飾るのはミヤマキリシマで、この花は5月の終わり頃、くじゅう一帯はピンクで覆われます。この時期のくじゅうも外せませんね。このGWは、写真のようにすでに咲く準備をしていました。

まだまだ、くじゅうの楽しみは続きそうです。



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