冬でも山歩きを楽しみたい。
冬の山歩きの見どころといえば、霧氷や氷瀑。
今回は北部九州で見ることができる霧氷や氷瀑について書いていく。
霧氷ってどうやってできるの?
まず霧氷のできかたについて説明したい。
簡単に言えば霧氷の正体は水蒸気。
標高千メートルくらいになると雲が直接に木々の枝や草に当たる。その時、気温が氷点下であれば、水蒸気は当たった瞬間に凍る。この現象が数時間続くと、風が吹く方向に伸びて行く。
時に10センチ近く板状に伸びる。
風向きが変わると、そちらの方に発達して行く。
微粒な水蒸気の塊である霧氷は、氷と違い、口に含んでもほんの少しの水にしかならない。
霧氷を観れるポイント
この霧氷を見れるところは数カ所ある。
九重連山、由布岳、英彦山系、雲仙岳周辺、鶴見岳などである。
この中で最も気楽に見れるのは鶴見岳。
通年営業のロープウェイが頂上近くまで運んでくれる。ロープウェイを降りて建屋から二、三分歩くと霧氷に包まれる。
滑り止めのアイゼンも要らない。
楽々と雪と霧氷の銀世界を堪能できるのである。
雲仙岳もロープウェイが妙見岳のすぐ下まで運んでくれるのでおススメである。
どこに行くにしても午前中がのぞましい。
というのも、陽射しが当たると、氷点下と言えども霧氷を溶かし落ちていくのである。
霧氷と樹氷の違い
霧氷と樹氷は違う。
九州で樹氷ができることはまずない。
樹氷が作られる初期は霧氷がびっしりとつき、その上に数メートルの雪が降り積もって、木々の枝も幹も完全に雪に覆われてしまう。
自然現象でモンスターとも言われている。
有名なところでは、山形県の蔵王山や青森県の八甲田山である。
氷瀑の作られ方
氷瀑は、初期は小さなツララから出発し、隣のツララと合体したりして氷柱となり、氷柱同士がさらに合体して氷瀑となる。
福岡県で有名なところでは、英彦山の四王寺滝、三郡山の難所ケ滝である。
いずれの滝も強い寒気が続かないと発達しないので、しっかりと情報をあつめたほうがよい。目安としては、三、四日下界が寒気に包まれ、曇りが続くと氷が発達しやすい。登山道は積雪や氷が張り付いていることが多いいのでアイゼンと防寒対策が必要である。
氷瀑については、動画レポートをご覧ください。こちら↓